森保染色株式会社

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尾州 水の物語

       

尾州産地 一宮地区

~未来のための…水の循環システム~

この工業用の水の循環システムこそ、未来のためのもの!

       

昭和の頃より水環境に配慮し、地下管路でつながった水循環システム。良質な水が管理され、現在もこの水が循環するシステムを使っています。繊維産業の受水排水システムを地域一帯で整えたという、特別な取り組みを行なった地区です!そんなシステムができた背景には、尾州の繊維の歴史があるのです。

森保染色は、この素晴らしい水が循環するシステムを各業界に広く普及させ、異業種からの新たなビジネス創出につながるよう、尾州産地の活性化に努めてまいります。 そして、この水が循環するシステムと尾州産地の繊維技術・染色加工技術の伝統を後世に伝え、環境保全に努めます。

尾州一宮地区は、独特で稀な水が循環するシステムを保有しています。各染色工場は特別工業用水管で管理されています。工業用水を受水し、そしてその排水を処理するための一連管理です!

木曽川の良質な水と豊富さのおかげで、古来より尾州の繊維業は栄えてまいりました。昭和の頃にこの水が循環するシステムを構築した先人の方々に感謝しています。現在でもその恩恵を受け続けており、非常に環境に配慮されたシステムだと改めて認識しています。

水は良質で、その品質も供給も安定しています。私たちのこの水の循環システムは、良質な水の提供を常に約束する、つまり持続可能な水のシステムなんです。

この水供給の安定が尾州産地の繊維技術の高さの源となり、また、繊維素材であれば何でも染色加工する土壌を築き上げたのです。

「尾州産地」一宮地区水循環システム

尾州産地は、愛知県西部から岐阜県の一部にかけて、日本が世界に誇る毛織物の産地です。
木曽川は古代より肥沃な濃尾平野を形成してきました。この地域で、糸や織物を中心とした繊維産業が盛んになったのは、 木曽川が、糸や織物の染色加工や整理加工(仕上げ)に適した軟水であったからと言えます。

       

工業用水

尾張西部浄水場/尾張工業用水道

               

尾州産地の工業用水について

地下水汲み上げによる地盤沈下を防ぐため、愛知県が、きれいな水を入手するため、建設工事プロジェクトを実施いたしました。このことにより、地域産業は安定して発展できるようになったのです。

工業用としては極めて高級な浄水処理がなされており、昭和60年8月(1985年)に、給水が開始されました。

また、昭和61年から2年に1回工業用水本管の圧力洗浄を行っていましたが(洗管)2021年からは本管に加え、支管まで4年ごとに圧力洗浄をするようになりました。 工業用水としてはこのメンテナンス法は珍しく、大変丁寧に管理されており、世界でも類のない施設です。

       

繊維工業用の水の処理 一宮市西部浄化センター

かつて、繊維産業の振興を図る目的のため、排水プロジェクトが、尾西地方特定公共下水道事業として設立されました。 昭和32年から昭和45年まで(1957-1970)13か年の歳月を経て完成した排水処理施設です。
河川に排水が流れ出ることはありません。工場と排水処理場と地下の配管でつながっており、地域一帯で管理され、現在もなお事業は続いております。集められた排水は、排水処理をして健康項目と環境項目の基準を満たしてから、河川に放流します。

指定工業排水箇所

       

一宮地域一帯の工場と地下の排水管をつなげ、西部浄化センターで一括排水処理がされ始めました。一宮地域一帯の工場は、自社に排水処理施設は持たずに一宮市の排水処理施設で排水をしています。工場と排水処理場と地下の配管でつながっており、河川に排水が流れ出ることもなく現在まで事業は続いてます。

建設工事の歴史


参考:県営工業用水道事業について - 愛知県 (pref.aichi.jp)
           

地下水汲み上げ管理

         


1980年(昭和60年)の木曽川用水の通水、1985年の尾張工業用水道の給水等の対策により地下水揚水量は大幅に減少し、2021年度は264千㎥/日となり、1975年度と比較すると約19%である。

地下水の特徴

  • ・地下水は長期間かけて地中層にあり、地下浸透過程で不純物は土壌に付着、濾過されます。
  • ・一般に水質は良好であり、適度にミネラル分を含有しています。
  • ・年間を通じてほぼ一定の水温となり表流水とは異なり、夏冷たくて冬暖かいのが特徴です。

比較: 河口からの距離

海外の河川とは異なり日本の河川は、河川の勾配が急でその分、降雨は、地下や地中からのミネラル分や石灰質など溶け込まず下流まで流れていきます。軟質で生活にとっても産業にとっても良質な水が安定して供給されているため、古来から尾州産地で繊維産業が、発展を遂げてきました。

木曽川の品質

●繊維製品は、軟水(カルシウムやマグネシウム、他ミネラル濃度が低い水)で染色をしたり、仕上げるため、色の安定性や柔らかな風合いが実現されます。

●軟水の基準
生活水では通常硬度100mg/L以下、工業用水では300mg/L以下

●木曽川の水は、右記の通り年間を通しても平均23mg/Lでとても軟質で安定した水質なのです。

●都道府県別の水の硬度
愛知県 平均硬度 26.475mg/L(全国1位)
尾州全体でも硬度20g/Lから40g/Lと軟水

●尾州産地は、全国そして世界に誇れる安定した水質、水の豊富さを利用して、
染色や風合い出し、加工など、技術の安定と発展に寄与してきました。

                                 

発見(ディスカバリー) 古くから繊維が盛んに織られていた尾州産地

弥生時代
遺跡より発掘された土器の底部平面につけられた布目から痕跡のみで糸質不詳だが、極めて撚りが強く相当に均質な麻織物が使われていたらしい。
天平6-734
正倉院に現存の尾張国正税帳で、当時既に綾及び錦などの絹織物を盛んに織られていた。
天平13-741
国分寺(中島郡明治村矢合)の古瓦に残る痕跡から瓦製造に使われる麻織物が当時当地で織られていたようだ(経緯共綿番手8番程で経緯22×20本/in)
           
一宮市ファッションデザインセンター出典

約1609年

長良川が伊勢湾にそそぐ木曽三川の下流域は、古くは長良川、木曽川、揖斐川が網状に流れて洪水のたびに川の形を変えるといった有様でした。

約1754年

江戸中期の宝暦4年(1754年)江戸幕府は、薩摩藩に木曽三川の分流を目的とする治水工事(いわゆる宝歴治水)を命じ、油島の締め切り工事などが行われました。

約1887年

明治20年~45年(1887~1912年)にかけて、木曽三川の完全分流を目指して、明治政府は当時の国家予算の約12%という巨額な予算を投じた河川改修工事を行いました。

       
       


現在の木曽三川

昔から幾度となく大雨で氾濫を繰り返し、手に負えない川でありましたが、先人の方々の並々ならぬご功労により木曽川は、現在のような姿になりました。


木曽川の良質な水と豊富さのおかげで、古来より尾州の繊維産業は栄えてまいりました。昭和の頃にこの水が循環するシステムを構築した先人の皆様に感謝しています。現在でもその恩恵を受け継いでおり、非常に環境に配慮されたシステムだと改めて認識しています。水は良質で、その品質、供給も安定しており、私たちのこの水システムは、「良質な水の提供を常に約束する」、つまり持続可能な水のシステムなんです。

この水供給の安定が尾州産地の技術の高さの源となり、また、繊維素材であれば何でも染色加工する土壌を築き上げたのです。繊維産業だけでなく今後、異業種や水を使用する産業の皆様にもご注目いただき更なる繊維産業や地域を発展させ次世代に繋げられるようにいたします。

尾州 水の物語

~未来のための、水の循環システム~